ソニーの盛田昭夫の人生から会社の文化を考える
その中で紹介されている盛田さんの言葉にこんなものがある。
...私の考えでは、経営者の手腕は、その人がいかに大勢の人間を組織し、そこからいかに個々人の最高の能力を引き出し、それを調和のとれた一つの力に結集し得るかで計られるべきである。これこそ経営というものだ。例え何であろうとも、今日の黒字が明日の赤字になるような方法で今日のバランスシートの収支をつくろっていては、真の経営者とは言いがたい。
プロ経営者という肩書もあるが、短期的にバランスシートできれいにするだけでは経営者といえないということだ。
また、長期的にバランスシートを良くするには、個々人の最高の能力を調和のとれた一つの力に結集しないと得られないと理解している。
同じく同本の中にこんな言葉ある。
こちらはプレステの生みの親の久夛良木さんの言葉。
...その中でポストが上がってきた人たちは、よく言えば失敗しないでやってきた人たち。別に彼らが悪いわけじゃないけれど、失敗しない人たちに新しい何かを生み出すことはできない。大賀さんがいつも言っていたけど、『extraoradinaryな(並外れた・希代の)人』じゃないと・・・。猛獣がたくさんいて、盛田さんなんて猛獣使いの達人だった。
もし僕がソニーの社長になったとして、失敗しない人よりも猛獣を優先できない。
そもそも目の前のバランスシートを改善できないと任期満了を待たずに解任だ。
それをやれるのは創業者のみしかできないのではないかと思う。
そう考えると創業者しか作れない(もしくは大企業になる前にしか作れない)文化を継承することがいかに重要か。
スティーブ・ジョブズにソニーはとても貴重な学習材料になっただろう。