新人マネージャー奮闘記

新人マネージャーがあくせくしています。

アンテナ感度を上げる

「情報をキャッチアップできるようにアンテナの感度を上げてください」

 

今年の春も新入社員研修で話されたであろう、「アンテナの感度」という言葉、僕は苦手である。

 

最初に聞いた時は、具体的にどうすればいいのだろうと考えてしまった。

要はピンとこなかったのである。

 

それから新入社員からおっさんになり、アンテナ感度の意味がわかってきたので、整理してみよう。

 

まず最初に情報を得られるチャンスはインフラが整っている日本において意外と平等ある。

アンテナの例えを借りるなら、電波は平等にスマホに届く。情報も(ある程度)平等にやってくる。むしろ情報が少ないシーンよりも多すぎて困るシーンが多い。

しかし、アンテナの品質が悪いと電波が届いても受信できないように、情報が届いてもモノにできるかはその人自身による。

 

なぜなら、情報は全てがわかりやすい形で届けられるわけではないからだ。

情報の処理のうまさに差で、実際に得られる情報に差が出てくる。

これがアンテナ感度だ。

 

例えば、一つの情報からを元にまだ存在していない、あるいは隠された情報を予測できる人もいる。

市場は盛り上がっていないのに、競合の売上が増えたというニュースを聞いたら、経営者は何故だろうと考えるだろう。

その結果、自社と競合の差分という流通していない情報の存在に気づくし、IRを調べて、新しい情報が増えることもあるだろう。

 

あるいは、ニュースなどのわかりやすい形で届けられないかもしれない。

スニーカーのプロモーションをやっている人間は、電車の中でみんなの靴を観察しているだろうし、デザインの仕事をしている人間は、家に届いたチラシのフォントが気になっているかもしれない。

 

それらを元に考えるとアンテナの感度を上げるということは、

情報に興味を持ち、情報を元に考えるということだと類推される。

表現を変えると、アンテナ感度を上げるという話は「情報が与えられるのをただ待っていはいけないよ」ということかもしれない

 

アンテナ感度を上げようとした時、重要なのは興味だ。

興味がなければわざわざ調べたりしない。

 

マネージメントにおいて、興味のない仕事を、ただのタスクとして与えたら、アンテナの感度を上げるところか下げるだけの行為になってしまう。

そう考えると、アンテナの感度は、マネージメントする側の課題でもあるし、いかに部下の興味を知り、違う分野に興味をもってもらうかを考えないといけない。