夏休みとともに物語が始まり、少年が成長して夏が終わる。そんな小説。
夏休みとともに物語が始まり、少年が成長して夏が終わる。
暑苦しい夏の夜は、扇風機に当たりながら、そんな爽やかな小説を読みたい。
夏の庭
どの物語も主人公はちょっとしたきっかけからいつもとは違う世界に冒険に出かける。
夏の庭の場合、近所のおじいさんを観察し始めるのがきっかけだ。
主人公達3人は小学6年生。
主人公の「僕」は友人の祖母の葬式に出席したことをきっかけに「死」について考え始める。
そこで友達の河辺が近所のおじいさんが死ぬのを目撃しようと提案する。
主人公たちはおじいさんとの触れ合いを通して大人に成長していく。
ある意味王道だが王道故にとても安心し読めるし
読んだ後とてもさわやかな気持ちになれる。
キツネ山の夏休み
夏休みに田舎に遊びに行くという僕の夏休み的な展開。
小学生4年生の弥が夏休みに田舎のおばあちゃんの家に遊びに行く。
そこで弥は、ちょっと不思議な少年に出会う。
元々、小学生の課題図書だが大人が読んでも面白い。
夏祭りやかき氷、稲荷神社。
昔からの夏が描かれていて、この本を読むとセミの鳴き声が聞こえる気がする。
宮部みゆきの作品で映画になったので知ってる人も多い。
物語はまさに勇気の物語で、いろんな葛藤を乗り越えて物語が終わる。
小学生5年生のワタルがふとしたきっかけで異世界に入り、運命を変えるために冒険を始める。
宮部みゆきらしくシリアスな面や葛藤が多くあるが
重要なのは主人公が小学生で成長するということ。
最初から勇気を持っているわけではなく、
いろんなシーンを乗り越えることで勇気を身に着けていく。